
コロナはなぜ重症化するのか➀
コロナで話題となった、肺炎の病態について説明していきます。
「肺炎」と言ってもいろいろな原因での肺炎があります。
また、軽度なものから重度のものまで重症度も様々です。🤔
今回はICUに入院となる様な重症な患者さんについて説明していきます!
まず肺炎とは、
肺の炎症性疾患を総称して肺炎
と呼びます!
そのまま😂笑
とにかく細菌やウイルスの感染によって
はたまた、自己免疫の破綻によって
肺が炎症を起こしている状態ということです。
まず、肺炎の患者さんは呼吸困難のため、自力で動けず
救急車を呼び病院に運ばれてくることが多いです💧
SpO2(経皮的に体内の酸素濃度をみれる値)が70〜80台だったりします。
高濃度の酸素を投与しないと、酸素化が保てない(SaO2が低い)といった状態です。
主訴としては
咳嗽、呼吸困難、胸痛
症状としては
発熱、悪寒、頭痛、脈拍↑・呼吸数↑
などがあります。
聴診すると、呼吸音が弱く早い、ブツブツ、パチパチといった肺雑音(水泡音、捻髪音)がある。
肺炎の診察では呼吸数が早くなっていることが重症度のひとつの指標になります。
肺炎を判断するのに胸部X線検査(レントゲン)が欠かせません😐
発熱があり、酸素化が悪く、肺炎を考慮する患者さんが救急車で運ばれてきたときは、
来院時すぐに採血、培養検査を行い、レントゲンを撮ります。
ポータブルといって、ベッド上で横になったままで撮ることができます。
体内にX線を通すと、透過後にX線フィルムに骨や臓器(血液などの水分)は白く写り、
空気などは黒く写ります。
肺は一般的には空気が入る臓器ですので、レントゲンを撮ると肺は黒く写ります。
一方、肺炎(肺胞の炎症による滲出液の貯留)や
肺水腫(心原性などによる滲出液の貯留)を起こしている患者さんだと白く写ります。
この様に肺が白くなっていることを
「透過性が低下している」と言いますが、
この白い状態のとき医者は「浸潤影あるねー」とか「すりガラス状だねー」とか
言ったりしています。
ウイルス性の肺炎ではすりガラス状陰影となることが多いらしく、
コロナ!?と、この時期は冷やっとする所見です。
健康診断でレントゲン撮影の時に「息を吸ってー、止めて」と言われるのは、
肺に空気を入れた状態で透過性をよくして撮影したいからかなーと思っていました😄笑
レントゲン画像によって、
肺炎の診断をしたり、
どのくらい肺炎が進行しているのか
を見ることができます。
肺炎の分類としては
①細菌性肺炎
②非定型肺炎(マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎、ウイルス性肺炎など)
に分類されます。
最近世間を賑わせているコロナウイルス(COVID-19)はウイルス性肺炎に分類されます。
ニュースでも話題になっていますが、コロナウイルスの院内感染が発生すると大変なので、
今だと発熱があり肺炎のある患者さんではコロナウイルス肺炎を疑うようにしており、
CPR検査で陰性確認できるまでは陰圧室での管理となっています。
長くなるので、治療については
次に書きます!
ながながと読んでいただき、ありがとうございました。