
ショックとは?〜救命救急センター〜
さて、今日は
shockについて勉強していきます。
救命救急センターで対応する場合です。
まず、ショックには4種類あります!
そもそもショックとは何かというと、
急性循環不全の結果、組織の代謝需要に対し酸素と栄養の補給が不十分となる状態です。
したがってショック=血圧低下
だけではないよ、ということです。
私の主観になりますが、
救急の頻度的にはこんな感じです。
⓵循環血漿量減少性ショック
外傷とかでそもそも出血して血が少なくなること(出血性ショック)
あと、脱水とかで体内の水分が少なくなって血が少なくなることです。
こないだ突然血圧が下がり、ガスのデータでHb4で貧血が進んでいた患者さんは腹腔内出血だったので、
出血性ショックですので、血液循環減少性ショックに入ります。
大きな交通事故などによる外傷の時は、大体は出血性ショックの状態で搬送されます。
⓶血液分布異常性ショック
これも頻度は多いです💧
これは、細菌感染(敗血性ショック)、アナフィラキシーショック、脊髄損傷などによって
脳、心臓、腎に血液分布が行われないことによって起こるショックです。
高熱、血圧低下、炎症値が高い、となると、培養検査を出し、
敗血症を疑えば、輸液を増やし、抗菌薬を使用します。
③閉塞性ショック
これも病棟急変として経験したことがあります。
緊張性気胸・肺塞栓・心タンポナーデ
などにより限られた体内の空間において空気や血液により血液循環が阻害されることで心拍出量が低下することで引き起こされる、ショックです。
これは敗血症などに比べ緊急度が高いと思います。
数分で生命を分けるので急変対応となることが多いです。
最後に
④心原性ショックです。
これは心臓のポンプ機能が低下したために体循環が保てないことで生じるショックです。
心筋障害(心筋梗塞・心筋症・心筋炎)
機械的異常(僧帽弁閉鎖不全症・心室中隔欠損症)
不整脈があります。
良くある順とは言いましたがどれがよくあるとはやはり言い難いです。
緊急度もケースバイケースです。
ショックはなぜ緊急度が高いかというと、
心肺停止してしまうからです。
したがって、心臓が止まらないように、ABCを管理して、原因を取り除く必要があります。
ABCを管理することが第一で、次にショックの分類によって治療を行います。
ABCとはAirway、Breathing、Circulationの頭文字です。↓
A:気道確保
ショックに伴って、意識レベルの低下があれば、舌根沈下など気道が保てなくなる場合があります。
状態によっては気管挿管が必要になります。
B:呼吸管理
ショックの場合十分な体循環が困難であり、臓器への酸素運搬も低下してしまいます。
そのため、初期治療では高濃度の酸素を投与します。
C:循環管理
もし、ショック状態の患者さんに輸液ラインが入ってないとすると、静脈ラインを2本確保することが望ましいとされています。
循環血漿量減少性ショック、血液分布異常性ショック、閉塞性ショックでは最初の輸液は全開で投与します。
心原性ショックの場合は心機能や肺うっ血の状況に合わせて昇圧薬(カテコラミン・強心薬)や利尿薬、輸液量を決定します。
心原性ショックで大量のの輸液を投与するとさらに心臓や肺に負担をかけてしまうことになるからです。
ざっくりでしたが、ショックについて書いていきました。分かりやすく伝えたかったのですが、夫(医師)の監修を少し受けダメ出しの嵐だったので、
もう少し、現場ではこうだよ!ってのを伝えていけたら思います!!
コメント
just right post