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頭部外傷について

今日は、救急の目線で書いていこうと思います。今回は学生向けとは言い難いですが、知っていてもいいかな、という内容になっています。これを読むと、救命センターでの頭部外傷の患者の看護で気をつけることが網羅できます!それではよろしくお願いします💁

目次

1、頭部外傷とは、どういうもの?

1、頭部外傷の種類

2、頭部外傷の治療

4、注意して観察すること

頭部外傷とは?

頭部外傷とは、交通事故や、高所からの転落、などにより頭を強く強打するなど外的刺激を受けたことにより頭の皮膚、頭蓋骨、脳に損傷をきたすことを言います。頭部外傷の約半数が交通事故によるものです。交通事故での死因の6割は頭部外傷です。

頭部外傷の種類

頭部外傷では、脳実質の損傷が最も重症となります。

脳実質の損傷は、下記のように一次性と二次性があります。

(1)一次性脳傷害

①外傷:脳震盪、脳挫傷、びまん性軸索障害

②虚血:全脳虚血(心停止による無酸素など)あるいは局所性(血管攣縮、血管の圧迫、脳卒中など)

③炎症:脳炎、髄膜炎

④圧迫:腫瘍、脳浮腫、血腫(硬膜外、硬膜下、実質内など)

⑤代謝性:脳症(肝性、電解質異常、薬物、中毒など)

頭部外傷の場合、①や④の血腫が該当すると言えます。

一次性は外傷により直接的に生じた損傷と言えます。

(2)二次性脳傷害

①低灌流:全脳虚血(頭蓋内圧の上昇に続発するもの、血圧の低下によるもの、重症の貧血によるものなど)

②低酸素:全身性の低酸素、局所性の低灌流、あるいは組織での酸素消費量増大など(痙攣、高体温など)

③全身性あるいは局所性の虚血による電解質、酸塩基平衡異常

④フリーラジカル産生を伴う再灌流障害

二次性は外傷により間欠的に生じた損傷と言えます。一次性と同様に時間とともに進行する可能性があります。でも、一次性と違って積極的に介入することで、悪化することを予防的することが可能な点がポイントです。具体的には、貧血があれば輸血を行い、酸素が必要であれば酸素投与をして、体温が高ければ身体を冷やしたり、解熱剤を用います。

頭部外傷の治療

頭部外傷の治療目的は外傷で生じた一次性脳傷害による頭蓋内圧亢進状態の改善や二次性脳傷害を最小限にすることです。一次性の損傷に対しては外科的に血腫除去や減圧をすることもありますが、薬物や酸素投与を含めた全身管理により一次性と二次性脳傷害の治療をおこないます。

呼吸管理としては、⑴異常な酸素需要を予防する、⑵酸素運搬を促進することが治療の中心になります。⑴については、発熱や痙攣、不安・興奮・刺激、シバリングを避ける、⑵については、十分な酸素化・Hb濃度・血圧の維持、適切な体液量を維持することが重要です。血圧については、高過ぎても出血を助長してしまうし、低過ぎても脳灌流を維持出来ないため、「適切な」血圧であることがポイントです。

薬物療法として、高浸透圧利尿剤(マンニトールなど)の投与があります。浸透圧の差から間質内、あるいは細胞内の水分を血管内に移行させ、脳容積を減少させて頭蓋内圧を低下させます。

輸液管理としては、過剰な脱水状態は電解質の異常、尿量の減少など全身的な影響、あるいは頭蓋内循環動態や脳代謝自体にも悪影響を及ぼすことが指摘されています。生理的食塩液や乳酸リンゲルを使用します。また低張液してはいけません。ブドウ糖液も高血糖を上昇させ、神経損傷を増悪させるので用いません。

低体温療法としては、冷却用ブランケットというものを体に巻きつけ体を冷やす方法があります。二次性脳障害の②低酸素に高体温の記載があったように、頭部外傷後の高体温を避けるために積極的に体温管理を行います。ですが、呼吸器感染症、電解質異常、凝固障害および循環器機能抑制を起こしている場合には低体温にすることはリスクがあるので注意が必要です。

外科的治療として

a.頭蓋内髄液減少による方法:髄液は1日約500ml脳室内の脈絡層より生産されるが、その髄液を頭蓋街に排除することで頭蓋内圧をコントロールする方法です。多くの場合は脳室ドレナージ方が選択されます。

b .頭蓋内病変の除去:占拠性病変としての血腫や挫傷脳を原因とする脳浮腫を外科的手術により除去することで頭蓋内圧の低下を図ります。その際、頭蓋内圧が高値であるほど、占拠性病変の除去による減圧効果は大きいです。

注意して観察すること

JCS、GCSでのでの意識レベルの評価をします。JCSでは重症度の高い患者の意識レベルの評価は評価しにくいので、GCSをICUでは重要視されます。頭部外傷の患者の変化として見逃してはいけないのが瞳孔所見です。瞳孔径が同じであるか、変化していないかを、1時間おきに確認したりします。一側性に散大するアニソコリアは頭蓋内病変の存在を強く示唆するので急速な治療を必要とするので見逃してはいけない初見です。バイタルサインとしては呼吸の性状を見ることが重要です。チェーンストークスなど見逃してはいけない呼吸の性状があります。意識障害のある患者は血圧、脈拍のモニタリングが重要で、徐脈の場合は頭蓋内圧の急激な亢進、逆に脈拍が160以上であれば大量の出血(出血性ショック)が考えられます。神経学的評価の危ない徴候は除脳硬直といって四肢が伸展した状態と除皮質硬直という上肢を屈曲し下肢を伸展した状態です。この2つが見られる場合は予後が極めて不良です。

今回は治療と観察の目線で書いていきましたが、まだまだ詳細まではかけていないので総論になります。

頭蓋骨骨折、脳挫傷など診断名別で、もっと詳しくCT初見の話などなども書いていきたいと思います。

ありがとうございました☺️💕

投稿者

itsu271128@gmail.com
23歳看護師、救命救急センターに所属。 ブログ歴2年。 記事など本格的に始めたいと思い新規開設しました。 看護師3年目で救命科医師と結婚。 経験などから役立つ内容を書いていきます!

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2020年6月19日